V3LAMAのブレード強化


※この改造は万人向けではありません※

ノーマルブレードを十分使いこなし
LAMAの運動性能では物足りなくなったと
感じ始めた方は是非挑戦してみてください。

感覚的にはカーボンブレードと同じ様な効果があります。




【長所】

・運動性能が飛躍的に上がる

・機速が上がる

・深くバンクしても建て直しやすい

・風に強くなる

・ブレードが非常に丈夫になり折れ難くい



【短所】

・LAMA最大の特徴である自立安定性が低下する為、
 操縦がシビアになる

・自立安定性能で誤魔化せていた調整の甘さが
 浮き彫りとなり、精度が求められる。

・墜落時にブレードが破損する事で吸収していた衝撃が
 機体側にも伝わる事で、機体の破損率が上がる。

・室内での飛行の場合、危険性が高くなる
 (皮膚に当たるとアルミで切れるかもしれません)





なぜブレードを強化する事で飛行特性が
大きく変わるのか、簡単に説明してみようと思います。
※安易に挑戦し、「ダメじゃん」と言われないように^^;


飛行中、機体重量とブレードが生み出す気圧差で
ブレードが反り返り、横から見るとメインローター全体が
Y字になっているのが判ると思います。
このブレードの反りをコーニングと言います。

コーニングはホバリングの安定性を高める効果があります。

単純にブレードを硬くしただけでも反りが減るのですが、
ブレードは高速で回転している為、
強化によるブレード重量増加があるので、
遠心力が強く働き、通常よりも強く外側に引っ張られ、
さらにコーニングが浅くなるのです。

では図解で説明してみます。



これがコーニング角0の図です
ローターが生み出す力は真下に向かって働いています
100%浮力に使っている状態と言えます。




この図はコーニング角の付いている図です
ローターの生み出す力が斜めに働き
360度全ての方向に均等に力を掛け、
安定しようとします。
イメージとしては壁と壁の間に突っ張り棒をしている感じです。

逆に、横からの風には極端に弱く、
安定を失いやすい構造とも言えます。
※これが野外飛行に弱い原因でもあります。


安定性を上げているのは突っ張り棒の効果だけではありません。
図の左側の青い部分が本来の機体の全高なのですが、
コーニングにより緑の分だけ長くなっています。
長くなればその分だけ重心位置も下がるので安定性が
高くなります。

と、まぁ説明するまでも無く、見れば安定しやすい事は
誰でも想像が付くと思います。

例えば・・・傘を落下させたとします。
そのまま落とせば安定せず、木の葉のように落ちて行くと
思いませんか?
でも、傘を裏返しにしてY型にして落とすとバランス良くなりますよね!
コーニングの効果とはズバリそれなんです!

注)流体力学に詳しい方、間違っていたり、
   気が付いた事があれば是非報告お願いします!



この長所と短所を良く理解できて、
安定性を多少下げても
運動性能を上げたいと
お考えの方のみ実行して下さいね!


余談ですが、ヒロボーLAMAよりも、
E-SKY LAMAの方が運動性能が高い理由は
ブレードの素材の違いによるコーニングの影響なんですねぇ〜。
ヒロボーLAMAのブレードは発泡スチロールなので
コーニングがかなり深く安定性重視のホバリング仕様なのです。



【必要な物】
ノーマルに物足りなくなったと感じる技術 ←最重要
アルミテープ (0.05〜0.1ミリ)
ハサミ (アルミを切るので高級品は避ける)
カッター (替刃も容易しましょう)
カッティングマット (ダンボールでも代用できるかな)

【作業時間】
20〜40分程度

では改造開始です!

まずはブレードを中性洗剤で良く洗い脱脂してください。
綺麗に水を拭き取って準備完了です。

アルミテープを貼る面は裏側のみ。
表側(上)はザラツキがあるので、飛行中に剥がれると即墜落になります。



アルミテープを適当な長さに切り、台紙を剥がし、
ブレードの平らな部分の角に「立てる様に」仮に接着します。
絶対にベターっと面に張らないように!

角の接着が出来たらそのままテープごと
机の手前までスライドさせ、机の角を使ってブレードの裏面に貼り付けます。
机の角をヘラの代わりにするのです!

慎重にゆっくりと角を使いグリっとスライドさせれば
空気もシワも入らず綺麗に接着できます。







そうすると、こんな感じに空気一つ入らずに綺麗に貼り付けられると思います。
この時、一つでもシワや大きな気泡があれば、勿体無いけど剥がして
新しいテープに張りなおしてください。
絶対にシワの入ったテープは使わないこと。 最重要ポイントです!






こんな感じにブレードに沿ってカッターで綺麗に切り取ります。
力を入れすぎてブレードを削らないようにしてくださいね!






四枚全て張り終えたら、絶対に剥がれたり浮かないようにする為に
ブレードを捻じらない様に気をつけながら、しごくようにして力をいれ接着します。
写真はちょっと爪痕が付いていますがシワではありません^^;


完成してすぐに機体に取り付けてはいけません
そのまま24時間ほど放置してしっかり定着させてください。


そうしないと接着力が弱く、コーニングの張力に負け、
反った上体で接着したり、接着力が弱くなるからです。



ではでは気になる重量を計測してみましょう!



ノーマルブレード四枚 13.20グラム




強化ブレード四枚 15.45グラム

たった2.25グラムの増加です!!

十分に時間を掛けて接着が終わったら、
実際に手で軽く曲げてみるとかなり強化されているのがわかると思います!

飛行させるとバシバシ舵が効き、
自立安定の少ない、フワーっとしたヘリ独自の浮遊感覚が味わえると思います。

ではでは、室内での飛行にはくれぐれも気をつけてくださいね!
顔なんかに当たるとカッターのように切れるかもしれませんので。。。





inserted by FC2 system